グランプリ・シーンに特化した“Racing Pictorial Series by HIRO”の第42弾は、フェラーリのジャッキー・イクスとクレイ・レガッツォーニ、ロータスのヨッヘン・リント、ジャック・ブラバム、ジャッキー・スチュワート(タイレル/マーチ)らが熾烈なチャンピオン争いを展開した1970年シーズンのグランプリを特集、まずはそのパート1としまして、5つのチームにフォーカスします。
この年のグランプリは革新的なロータス72とヨッヘン・リントのコンビネーションに席巻された印象が強いのですが、リントが事故死したイタリアGP以降の4戦でフェラーリが猛追したことや、前半戦はリントにリタイアが多く、勝ち星が複数チームに散らばった事で、総合リザルトを俯瞰してみると意外な接戦となっています。特に前年終盤から投入されたフラット12気筒を搭載したフェラーリ“312B”、初めてモノコックシャシーを採用したブラバムである“BT33”、シーズン大半をマーチ初のF1マシーン“701”に独自のモディファイを加えて闘い、終盤に至ってオリジナルマシーン“001”を投入したタイレル・チームのパフォーマンスは拮抗しており、マシーン毎のビジュアルも魅力的。サーティース、マトラといったバイプレイヤーの存在感も侮れません。
今号ではフェラーリ、ブラバム、マトラ、サーティース、タイレルの5チームに絞って誌面構成を致します。模型作りの資料などに是非お役立てください。・発売 2015年4月